〜ＱＬＤ州とはオサラバさ〜
私たちはＱＬＤ州の最西端の街カモゥウィールのモーテルで、朝
を迎えた。泊まってるモーテルからわずか数キロ行った先は、ＮＴ
準州（ノーザン・テリトリー準州）という別の州になる。ここの州
境には、大きな注意書きの看板が立っていた。
”この先２００ｋｍガソリンスタンドありません”
２００ｋｍとはなんとまぁスケールの大きい事か。これは四国の横
幅くらいの距離にあたる。その間ガソリンスタンドが無いというの
だから、オーストラリアがいかに大きいかよく分かる。恐らくその
間は民家もないのだろう。
全てが大きいオーストラリアは走っている車も馬鹿でかい。ロー
ドトレインと呼ばれるトラックが、内陸部では割合多く走っている。
これはその名の通り、道路を走る電車という感じのもので、３両編
成からなる全長５０ｍほどのトラックだ。
ＨＰで写真を見てもらえば分かると思うが、とにかく大きい。この
大きさで平気で追越しをするから、たまったものではない。普通の
車のように、スッスッと追越すなんてことは当然無くて、対向車線
に車線変更してから、ジリジリと追越されて行く。
これだけ大きいと、自分の車線に戻るタイミングとか分かるのかな？
とか、対向車線に車は来ないのかな？と、多少不安になるのだが、
心配はいつも杞憂に終る。夜間の追越しなどは良く出来たもので、
５０ｍ先も照らせるようなバックライトを装備している。
そのライトでちゃんと車を追越したか確認する訳だ。そして確認後
に元の車線へと戻ってくる。ライトは事故予防のためにやっている
ので仕方がないが、照らされる方はたまったものではない。眩しい
ったらありゃしない。
私たちは注意書きの看板の直ぐ側のガソリンスタンドでガソリン
を詰め込み、ＱＬＤ州を後にした。
〜ＮＴ準州へ〜
ＱＬＤ州からＮＴ準州に行く時は、時計を３０分遅らせなくては
いけない。同じオーストラリアでありながら時差があるからだ。国
内で時差があるというのは大陸的でなかなか面白い。
飛行機で時差を体験して、時計を３時間遅らせたとしても、「今日
という日は２７時間あるんだ。うれしぃー」とはなかなか思わない
が、陸路で時差を感じると、一日が長くなった事に喜びを感じる。
まぁこの喜びはいつかチャラになる時が来るのだが。
車を運転しながら、ＴＶ番組はどうなるのだろうと考えたりした。
ＱＬＤ州で見たＴＶを３０分後のＮＴ準州で、再び見る事が出来る
のだろうか？
もし見れるとしたら、どういう仕組みだろう。州境で上手い具合に
電波を変えてるとは思えないから、州毎に周波数を変えているのだ
ろうか？考えてはみたものの、これに関しては確かめる事は出来な
かった。
州を変わったも暑さに変わりがあるわけはなく、汗をかきかき車
を走らせる。クーラーは相変わらずのボロで、テープを聴きながら、
次の街テナントクリークへ。
♪Flash a-ah Saviour of the Universe
Flash a-ah He save everyone of us
Flash a-ah He's a miracle♪
（フラッシュのテーマ／ＱＵＥＥＮ−１９８０）
志「おおー！！ちょっと今の曲の頭出ししてもらえませんか！」
聡「ん？今のフラッシュのテーマ？」
キュリキュリキュリ〜
♪Flash a-ah Saviour of the Universe
Flash a-ah He save everyone of us
Flash a-ah He's a miracle♪
志「おお！やっぱりだ」
聡「ん？何がどうした？」
志「２回目のフラッシュ！って言った後って”一斉ので揉めます”
って聞こえますよ！」
聡「どれどれもう一度巻き戻してみようか」
キュリキュリキュリ〜
志「いいですか。よく聞いてくださいよ」
♪Flash a-ah Saviour of the Universe
Flash a-ah 一斉ので揉めます
Flash a-ah He's a miracle♪
聡「おおー本当だ。”一斉ので揉めます”って言ってるよ！こりゃ
タモリ倶楽部の空耳アワーに投稿したほうがいいな！」
志「ワオー」
州が変わっても男二人のばか話は続いて行く。
ちなみに空耳アワーのＨＰを調べたところ、まったく同じ個所で投
書があり”いっせーので笑わす”という風に聞こえると、書いてあ
りました。”揉めます”に聞こえる私たちの耳は、どうなっている
のだろうか。謎だ。
栄里が来豪するまで後１０日…
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